配達パートナーであればご存知のように、Uber Eatsの配達パートナーは運営会社の従業員ではなく、個人事業主です。
したがって、もし配達中に交通事故にあっても、自身のケガについては労災の対象とはなりません。
そういった配達パートナーの労働環境に対する配達パートナーやユニオンなどからの改善要望もあって、自身の傷害に対しても医療費や入院費などの見舞金が補償される制度が始まりました。(2019年10月1日)
2020年10月1日から、この傷害補償制度が更に拡充されることになりました。
本記事では、Uber Eatsの配達パートナーが配達中の事故で受けることができる、補償内容についてご説明します。
さらに、2020年10月から改定される変更点についても解説いたします。
本記事でわかること
- 配達中の事故の傷害補償の内容
- 2020年10月からの変更点
- 配達パートナーが注意すべきこと
タップできる目次
傷害補償制度のリンク
Uber Eatsの傷害補償の内容について、最新の情報を知りたい方は、Uberの公式サイトでご確認ください。
配達パートナーであれば、いちど自分の目で見ておくことをおすすめします。
以下のリンク先にPDFファイルがあります。
傷害補償制度の全体説明
上のリンク先にある情報をもとに、本記事ではかんたんに補償内容についてご説明していくことにします。
補償内容のサマリー表
制度の補償内容と変更点がわかるように表にしました。
2020年と2019年の違いがある部分は、オレンジ色のマーカーをつけています。
下の表は右にスライドできます。
補償内容 | 新・補償限度額 2020年 | 旧・補償限度額 2019年 |
医療見舞金 | 50万円 | 25万円 |
死亡見舞金 葬式費用見舞金 | 1000万円 100万円 | 同じ |
後遺障害見舞金 | 1000万円 | 同じ |
休養が必要な 場合の見舞金 | 7500円 60日まで | 7500円 30日まで |
入院一時金 | メットあり:2万円 メットなし:5千円 | なし |
配偶者/被扶養者 への見舞金 | 1名あたり15万円 下の説明欄に記載 | 同じ |
手術一時金 | 入院:75,000円 外来:37,500円 | なし |
後遺障害等級の 確定費用 | 実際に要した費用 |
2020年の列は、2020年10月1日からの改定内容です。
補償内容について以下に補足します。
補償内容の説明
上に掲載した表の項目について補足でご説明します。
医療見舞金
医療見舞金とは、例えば、配達中に事故が発生したときに必要となる以下のような費用を補償するものです。実際に配達パートナーが支払った費用を限度に支払われます。
- X線検査
- 手術
- 投薬
- 診断書取得
死亡見舞金、葬式費用
配達中の事故により、配達パートナーが死亡した場合に法定相続人が一時金を受け取れます。葬式費用見舞金は、実際に支払った費用を限度に支払われます。
後遺障害見舞金
配達中の事故で後遺障害が生じた場合に、一時金が受け取れます。見舞金額は後遺障害の症状によって決まります。詳しくは、Uberウェブサイトをご確認ください。
休養が必要な場合の見舞金
入院したりケガにより自宅療養となった場合、60日を上限に見舞金を受け取ることができます。医師の診断書が必要となります。
入院一時金
入院した場合に一時金を受け取れます。
・ヘルメットを装着 :20,000円
・ヘルメットを非装着:5,000円
なお、ヘルメットを着用していたことの証明が必要となります。
配偶者/被扶養者への見舞金
配達パートナーが死亡した場合、配偶者や被扶養者は一時金を受け取れます。
配偶者ならびに18才以下の子供(配偶者含め3名限度)に対し、1名あたり150,000円(配達パートナーの死亡時に最大450,000円)です。
手術一時金
医師がケガの治療に対して必要と認める手術の費用を一時金として受け取れます。
後遺障害等級の確定費用
後遺障害が発生した場合に、後遺障害等級をUBERに提示する為に必要となる「専門機関への委託費用」など。
補償内容の変更点
2019年と2020年の変更部分は、以下の4点です。
補償内容はすべてアップグレードされています。
主な変更点
・医療見舞金の上限を25万円から50万円に引き上げ
・入院一時金という補償項目が増えた
・手術一時金という補償項目が増えた
・入院見舞金の上限日数が30日から60日に延長
配達パートナーが注意するべき点
配達パートナーは、以下のことに注意しましょう。
配達中以外の事故については補償されない
配達中とは、リクエストを受けてから配達を完了するまでのことを指します。
そのため、リクエストの待機中などに移動をしているときの事故は、補償の対象外になります。
可能であれば、配達中以外の傷害にも対応できるように、自分でも保険に入っておくことをおすすめします。
基本は自分が支払った費用が補償される
たとえば、医療見舞金などは事故にあったら50万円がもらえるわけではありません。
実際に自分が支払った費用について補償されるものです。必要となった費用以上に補償されることはありませんのでご注意ください。
また、領収書や診断書などはきちんと保管しておくようにしましょう。
自転車・バイクはヘルメット必須
当たり前ですが、自転車であってもヘルメットは必須です。
特に配達パートナーは、ふつうに自転車を乗るときに比べると交通事故に遭いやすいので、必ず装着しましょう。
できれば、国内安全基準(「SGマーク」「JCF(日本自転車競技連盟)公認/推奨マーク」等)に合格をしているヘルメットを正しくかぶりましょう。
まとめ
本記事では、Uber Eatsの配達パートナーが交通事故に遭った場合の傷害補償についてご説明しました。
配達中は安全運転を常に意識して、危険を予知して自分の身を守るようにしましょう。
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